平成20年7月20日(日)
<コース>
蓼科山登山口〜蓼科山〜双子山〜北横岳〜縞枯山〜茶臼山〜麦草峠
〜丸山〜中山〜天狗岳〜根石岳〜硫黄岳〜横岳〜赤岳〜旭岳〜権現岳〜編笠山〜小淵沢駅
|
時刻 |
ラップ |
コースタイム |
ラップ/コースタイム |
蓼科山登山口 |
5:15 |
|
|
|
蓼科山 |
6:15 |
1:00 |
2:30 |
0.40 |
双子山 |
7:00 |
0:45 |
1:20 |
0.56 |
北横岳 |
8:13 |
1:13 |
3:10 |
0.38 |
縞枯山 |
8:47 |
0:34 |
1:50 |
0.31 |
茶臼山 |
9:02 |
0:15 |
0:25 |
0.60 |
麦草峠 |
9:20 |
0:18 |
1:10 |
0.26 |
天狗岳 |
11:01 |
1:41 |
3:50 |
0.44 |
硫黄岳 |
12:03 |
1:02 |
2:05 |
0.50 |
横岳 |
12:38 |
0:35 |
1:10 |
0.50 |
赤岳 |
13:23 |
0:45 |
1:30 |
0.50 |
休憩 |
13:50 |
|
|
|
権現岳 |
15:09 |
1:19 |
2:40 |
0.49 |
編笠山 |
15:50 |
0:41 |
1:40 |
0.41 |
観音平 |
16:50 |
1:00 |
2:30 |
0.40 |
小淵沢駅 |
18:00 |
1:10 |
1:55 |
0.61 |
合計 |
12:45 |
|
27:45 |
0.46 |
<メンバー> 単独(ヲカダが登山口まで送迎。帰りはJR)
<装備>
シューズ:コンチネンタル・ディバイド
トップス:ユニクロ ジップTシャツ ボトムス:CWX
ザック:リアクター10L
装備:カッパ上(モンベルU.L.)、ツェルト(モンベルU.L.)、無線機、携帯電話、ピンチパック
食料:
アミノバイタルスーパースポーツ 4、その他ゼリー2、ソイジョイ4、おにぎり1、オールレーズン1
全部食べた。足らんかった。 ハイドレーション2L ポカリ
※高石小屋でポカリ500ml、お茶500ml補給。赤岳山頂でカップヌードル。
<レポート>
去年から計画していたのだけど、雨で2回延期にしていた。立山から上高地(前日入り、山小屋仮眠で雄山を午前0時発)も考えていたが、金もかかるし辞めた。実は同日に同じコースをトランスジャパンアルプスレースの選考会をやっていたと帰ってから知った。行かなくてよかった〜のか、知らずに行っていたら、それはそれで楽しかったのか?
八ヶ岳の全山縦走は、
コースタイムが24時間程度であることから、ワンデイ縦走として昔からやられていたようだ。ただし、トレイルランのような装備で、走れるところは走る、というような方法で走られ始めたのはここ数年かもしれない。自分が知っているだけで何人も走っているので、特に目新しいチャレンジでもなんでもないのだけれど、自分なりのアドベンチャー的なチャレンジとして面白かったと思う。
計画時には、いわゆる北八ヶ岳付近が起伏も少なく、走りやすいだろうということ、また、まだ登ったことのない100名山蓼科山をフィナーレに白樺湖に向かって駆け下れることなどから南から北への縦走を考えていた。
また、断面図を見れば分かるように、北八つにかけて標高がゆっくり下がってきているので南からのほうが楽じゃぬぇか?というのも理由のひとつだった。でも、ヲカダに小淵沢まで朝2時ごろ起きて送ってくれ・・・なんていえず(ただでさえ3時おきで蓼科まで送ってもらうのだから)、北から南コースにしたのだった。
それから、大きな理由がもうひとつ。昔、山岳会に入ってすぐのときに、5月末に単独で小淵沢発〜八ヶ岳全山縦走にトライしていたのだった。結局、季節はずれの降雪のために、ピラタスロープウェイで下山してしまったのであるが。。。時期も方法も違うけれど、ワンプッシュという面から見れば、リベンジをしたい、というのもあった。
あの時は、8本歯アイゼンでアイゼン歩行も練習以外では初めてで、しかもテント泊計画。当時の僕にとってはまさにアドベンチャーだった。冬山経験もなかったから、結構ビビっての入山だった。それなのに赤岳山頂付近で季節はずれの吹雪に見舞われ・・・その手前のキレットで吹雪かれていたらやばかったかもしれない。でも前日の通過時には、天気がよく、キレットの岩場で買ったばかりのクライミングシューズ(なんで持って行っていたのか?うれしかったのか?)でボルダリングの真似事をして遊んでいたというのに。それで吹雪になってビビッた僕は山頂小屋に逃げ込んだのだった。営業していたので、泊めてもらい、明日、横岳、硫黄岳と縦走したいが、大丈夫だろうか?と相談した。いろいろ話していくと、朝起きて雪の状態をみて判断してはどうか?ということになった。翌日起きると、20cmくらいの新雪が・・・ということで一旦、文三郎から降りた。でもあきらめきれず、天候も回復してきたので赤岳鉱泉から硫黄岳に登り返して、北に向かったのだった。今から思えば、モチは高かったのかな〜。
どうでもよい話が長くなってしまった。走っている間の記録は覚えてないことが多いが以下に。
蓼科山から麦草峠へ
蓼科山は登ったことがなく、しかも100名山ということで、感激!八ヶ岳連峰のなかでは、たぶん一番新しい火山だろうし、形がナイスである。ここから滝の湯川に下って北横岳に向かうと速いだろうが、稜線沿いに双子山も踏んでいく。ちょっと距離は伸びると思うが、その方が縦走っぽくてよい。双子池にはよさげな小屋があったし、雰囲気もよくて、また遊びに来たいと思わせる場所であった。こんなところを走って通過するなんてバカだな〜。
北横岳周辺は新しそうな溶岩でできているのか、風穴や溶岩を横目に走る。苔むした感じもナイス。ボルダリングできそうな溶岩もあった。
七ツ池も見ずに通過。その後、三ツ岳方面に行こうとするが、軽装の方はやめるように、との看板があったので、走りにくいだろうと判断し、パス。坪庭経由で縞枯山を越え、麦草峠へ。
麦草峠から赤岳へ
丸山は気がつけば通過し、高石見小屋へ。ここはクロカンが有名なのかスキーレンタルしますなどの看板があった。ここではじめての補給。ポカリとお茶の500mlペットボトルを購入。500円。高いんだか安いんだか。少し休んで再び走る。途中、通過しただけだが、中山の展望台?が溶岩の礫が広がる広場で見晴らしがよさそうだった。ゆっくりした縦走なら休憩によさげだった。そしてようやく天狗岳に近づいてきた。この春、雪稜を登りに来たので見覚えのある風景だった。あの時は土地勘がなかったけれど、こうやって走ると土地勘も距離感も出てきた。
天狗岳を過ぎるとようやくこのコースも中間地点くらいか。硫黄岳も見えてきて、今回の核心部に入ってくる。
天狗岳を越えてすぐのところの根石小屋は水が出ていて、とても冷たいおいしい水が出ていて助かった。顔と手を洗って、ハイドレーションに補給。途中、チューブが外れてパック中の水がザック内に流出させるという粗相をやらかしたが、ここのおいしい水に助けられた。小屋の周りはコマクサが咲きまくっていて、天狗岳もきれいに見えて、なかなかいい小屋であるような記憶がある・・・
そしていよいよ天狗岳を越え、硫黄岳に着く。ちょうど昼飯の時間だからか、多くの人がおいしそうに飯を食っていた。バーナーでなにやら作っている人もいて、ひもじい気がするのでさっさと通過。ここから人が多くなってきた。天狗岳付近からずっと、R&Bのぐり殿との交信を試みるも、どこかのダンプの運ちゃん?たちがずっとくだらないことをしゃべり続けていて閉口する。次のコンビニによるとか、お昼は何にするとか、そんな話を延々とやっている。なのでずっとオープンにはしなかった。
ようやく赤岳が見えてきた頃、岩場でおばちゃんたちが四苦八苦している。なんでもないところなのだが、きゃあきゃあ言っているだけでぜんぜん進まない。おかげで大渋滞ができて、待っている人たちの仏頂面ときたら最高で写真を撮りたいくらいだった。こういうように稜線上で渋滞が起こることは想定外だった。
赤岳展望小屋の前くらいでようやくぐり殿からのコールが。どうやらすでに赤岳を登り終わり、今は中岳くらいとのこと。阿弥陀を登って行者小屋に泊まるらしい。少しだけ、交信した。食料が心細くなってきていたので、会えたら行動食をおすそ分けしてもらおうという野望は崩れ去ってしまった。
その後、ようやく赤岳につく。小屋でカップヌードルでも食べようと売店に行くが、泊り客の受付で忙しそう。ここは売店ですか?と確認してから並ぶが、一向に相手をしてくれない。自分より後から来た人でもどんどん受け付ける。15分くらいたった頃、いつまでも待たされるので、もう一度、売店はここですよね?と確認したところ、ようやく宿泊者の受付が優先です、といわれた。でもひっきりなしに宿泊者が来ているから、それならいつまでも何も買えない。山小屋の人は忙しいからな〜しょうがないか、もう少し待つか・・・と思ったが、(小動物系のためか)なんだかいらいらしてきて、「いつまで待てばいいのか(怒!)」と声を荒げてしまった。かっこわる〜いが、仕方ない。こんなところで1時間も待てない。そうすると、すぐ奥から女性が出てきて、対応してくれた。なんだか逆にガッカリ。世の中には時々、文句を言った方が得をする場面に出会うことがあるが、なんだかそういうことになった。
山小屋はなんだか、泊めてやっているのだ、という態度があらわになっているところが多い気がするが、だから嫌いなのかもしれない。単に混んでいる時期に混んでいる小屋に行って、アルバイトの従業員に捕虜のような扱いを受けたことがトラウマになっているだけかもしれないが・・・既得権の上に胡坐をカイテイル?サービス業ではない(トオモッテイル)から?まあいいか。
赤岳からゴールへ
赤岳から先はガレ場が多かった。走れないが、トントンと下る。下りが続いたためか左足のひざ裏の腱が少し痛くなってくる。権現までは旭岳のピークにだまされ、なかなか着かなかった。権現について小屋を見ると、プレハブのような小さな小屋。こういうことろに泊まるべきか。なんか倉庫みたいだった・・・
権現から見ると、ギボシから編笠までの稜線がなかなか美しい。編笠は文字通り、そういう形をしているが地形的に見てもかなり新しそうな火山に見える。
この辺からは下りが主体となり、疲れてがんがん走れないけれど、歩きよりは速いか、ってな調子で進む。逆にこの辺から元気が出てくるくらいに強くなればなぁ〜なんて思う。
編笠手前の青年小屋に着く。小屋の前になぜか居酒屋の赤提灯が。生でも飲めば、チョー最高だろうが、最後の詰めは自分に厳しく、さっさと通過。そういえば、小屋前に去年の箱根50kのレースのTシャツを来ている人がいたな。
編笠山につくと、ああ、これで終わった的な感慨が出てきたが、ガスっていて、小淵沢方面は何も見えない。さらになぜかブヨとアブがたくさんいて、じっとしていられない。その中で団体さんに写真を頼まれまくったので、お返しに自分も撮ってもらった。
さあ、最後の下りだ。だが急なのと、浮石が多いので、ろくに走れなかった。山麓部に着てからようやく走れる状況になるが太ももが死に始めていて、かっ飛ばせない。よろよろと走る。ときどき歩く。ふがいない。
やがて観音平に着く。ここは駐車場があって、多くの人はここから登山している。だから、皆、あー、着いた〜お疲れ〜、って感じなのだが、自分はまだまだ駅までが遠い。
ここからの下り口がよく分からなかったが駅方面を向かって左にヒカリゴケのある場所への看板があり、そこに行くと小淵沢という古い看板があった。道は、最近、誰も使っていない匂いがプインプインしている。やがて牧草地のようなまっすぐなトレイルにでる。ところどころ、馬糞や蹄のあとがある。馬横断注意の看板もある。近くで牧場があるのか・・・そこを抜けるとアスファルトのロードに出る。
ようやく本日のランも終わり。アスファイルトは走る気になれない。ここまで約12時間、誰に頼まれもしないのにヒーコラ走ってご苦労さんと自らにねぎらいの言葉をかける。足元のC.D.もガレ場を長く走ったから、傷だらけだ。心肺的には苦しくなかったのだけれど、今回は足にきた。筋力が足りないといえばそれまでだが、筋トレでもしない限り、これ以上の向上は通勤ランくらいでは望めない。だったら、毎週山を走るか、なんてことを考え始めると、この世界にどっぷりとはまり始める自分がちょっと恐ろしく感じるのが正直なところだ。そんなことを考えながら、駅までの一直線の下りをてくてく歩く。駅に着けば、着替えて缶ビールでも買って、プシュっといくか!などとほくそ笑んでいたが、駅に着いたら、次の電車まで時間がなくて、結局、そのままの格好で何も食べずに長野まで帰った。
それで・・・
ワンデイだから意味のある山行なのだけれど、やはりどこか小さな山小屋で1泊するのがヨサゲである。根石山荘はお風呂があるようなことを書いてあったが、、、ちょうど中間地点にあるし。来年は1泊でイキマス。
タイムはレースじゃないから、関係ないけど、平均して短縮率(ランタイム/コースタイム)が0.46だったからそれほど悪くはないだろう。ちょうど半分が13時間台だから、昼間を走るにはちょうどいいコースかもしれない。山小屋もいっぱいあるし、エスケープルートも多いのも良い。
以下、写真。
携帯で時間記録用に撮っているだけなので面白くないね。。。
|
|
|
蓼科山 |
双子山 |
北横岳 後ろは蓼科山 |
|
|
|
縞枯山荘 |
縞枯山荘 |
茶臼山山頂 森の中 |
|
|
|
麦草峠 |
天狗岳山頂 春に来たな |
根石山荘前はコマクサがびっしり
水がただでもらえた
|
|
|
|
硫黄岳のカルデラ |
硫黄岳 |
コマクサすげー |
|
|
|
横岳到着 記憶なし |
横岳到着 記憶なし |
権現岳への分岐手前 |
|
|
|
キレット小屋立替中 |
権現山 |
ちっせ〜 |
|
|
|
編笠山を遠望 |
ギボシ |
青年小屋 |
|
|
|
編笠山にて |
???なトレイル |
へ〜 |
|