第10回長野マラソン

平成20年 4月20日
 
長野マラソン公式HP

リザルト

公式タイム 2時間 57分 35秒(グロス)

 
長野マラソン
荒川市民マラソン
九頭竜マラソン
  ラップ タイム ラップ タイム ラップ タイム
0-5km 20分53秒 20分53秒 21分22秒 21分22秒 20分59秒 20分59秒
10km 20分18秒 41分11秒 20分15秒 41分37秒 20分53秒 41分53秒
15km 20分18秒 1時間1分29秒 20分34秒 1時間2分11秒 20分31秒 1時間2分24秒
20km 20分19秒 1時間21分48秒 20分42秒 1時間22分53秒 20分26秒 1時間22分51秒
25km 20分6秒 1時間41分54秒 20分49秒 1時間43分42秒 21分14秒 1時間44分06秒
30km 21分5秒 2時間2分59秒 21分27秒 2時間5分09秒 22分28秒 2時間6分34秒
35km 21分45秒 2時間24分44秒 22分47秒 2時間27分56秒 23分22秒 2時間29分57秒
4km手前   ? 4分40秒 2時間42分53秒 5分7秒 2時間45分47秒
3km手前   ? 4分40秒 2時間47分18秒 4分59秒 2時間50分46秒
2km手前   ? 4分42秒 2時間52分18秒 5分31秒 2時間56分18秒
1km手前   ? 4分45秒 2時間57分02秒 5分11秒 3時間1分29秒
Goal   2時間56分48秒 4分28秒 3時間1分30秒 5分22秒 3時間6分51秒


<レポート>
 1〜3月は300km以上走りこんで、4月もこれまで250km走った。11月と3月にフルを入れて、タイムも3時間1分台までつめてきた。サブスリーを達成するためには、さらに何をすべきなのか?トレーニング方法は我流でやってきたけど、トラックでインターバルやるとか、陸上選手のようなトレーニングは性にあわない。だけどももし今回達成できなかったら、そういうトレーニング法にメスを入れなきゃならなくなるな〜と走る前から憂鬱になったりした。
  「走った距離は裏切らない」理論にひきつづき、聞きかじった体重1kgにつき3分早くなる理論にすがりつくように減量を始めたが、もともと食い意地が張っているからか、思い通りに行かなかった。目的さえあればダイエットなんて簡単だ、などと思っていたがとんでもない。走っても走っても体脂肪も体重も悲しいくらい変わらなかった。一時的には変わるが、すぐに元に戻った。クライミングを再開して筋肉がついてきたのも一因かもしれない。

  そしてとうとう、あと2分くらい
の短縮なら精神論で片付けるのが手っ取り早いのでは?と思い始めた。要は気合っちゅうことじゃ。

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  朝、5時前に起きて、あきもせずパスタ、バナナ、アンパンなどを食いまくって、脱糞する。脱糞は気合で2回やるのが、セオリーだ。緊張のためか、スタート前に便意を催すことがよくあるので、脱糞も気合で出し切るのがコツだ。6時に家を出る。カネボウ跡地から現地へ。6時半に会場についてしまった。早すぎ・・・

  スタートまでちょっとだけアップするが、なんとなく体が重い気がしてすぐやめた。
  スタートは8:35、ゲートオープンが7:50なので1時間くらいボーっとする。。。
  ようやくゲートが開いたので、自分のブロックの最前列に陣取る。再び何をするでもなくボーっとしていると、トモッキーが突然出現!びびった。。。
 その後、ウッキーと合流し、世間話をしながら出発を待つが、頭はどこか上の空〜。

  そしてとうとうスタート。

  スタート直後は、どんなレースに出てもカッカきてしまう。前から落ちてくる人を足をひっかけないように、慎重に抜かしていく。減速と加速を何度となく繰り返して、前に出る。本当にいつも思うが、自己申告のタイムは正直やってほしい。それから前に壁を作らないで欲しい。陸連登録の人は仕方ないけど・・・

  3km程度走ってようやく落ち着いてきた。5kmに来てラップを見ると何とか20分台を出すことができた。この5kmの間に20分台を出すことが今回のひとつの目標だった。最初はいつも少し苦しい感じがするものだが、5kmを過ぎるとようやく体調がわかってくる気がする。

  10kmにくると、自宅のすぐそばを通るので、いつも誰か知ってる人いないかな〜とチラチラ見るのだが、誰も見つけたためしはない。
 10kmをすぎ、サンマリーンに向かう途中、前方に集団がいるのに気づいた。ナンダ〜?と思ってよけるように抜くと、それはなんと3時間のペースランナーの集団だった。自分は4分5秒前後のピッチで走っていて追いついたということは、この集団は4分10秒から4分15秒ピッチで走っているはずだ。4分15秒がサブスリーのイーブンペースだから、こんなピッチだと後半スパートできる人じゃないと、この集団にすがり付いていてもサブスリーは達成できないぞ〜と思いながら抜いていった。

  15km地点を過ぎ、Mウェーブの手前にくると折り返しの集団とすれ違うのだが、その中にハセツネのTシャツを着ている人がいた。ここですれ違うということは自分より10分以上早い・・・誰だろう。
  20kmまで20分台で走れた。これからピッチが落ちてくるのだが、今回はど根性で20−25km間で最速ラップが出た。20分6秒。4分1秒/kmということか。これは今までになかったことだ。
  その後、30kmにかけて21分台になるが、まだイーブンペースよりは早い。この時点でサブスリーをいけるかも?と思い始めた。

 30kmすぎの電池切れに備えて、ヲカダにカーボショッツを水に溶かして塩を加えたスペシャルドリンクを手渡してもらうよう頼んでおいた。しかし、一口二口飲んだだけで気持ち悪くてはきそうになり、すぐ道端にペットボトルを投げた。後ろから「コラー」という声がした。
  その後、岩野橋を過ぎ、対岸に出てから、さほど強くはないが、向かい風を受けて苦しくなる。あー減速する〜と思っていると、前方にさっき投げ捨てたペットボトルを拾って先回りしたヲカダが再びボトルを差し出し、「ホラ、飲まんかい〜いったらんかい〜」と叫んでいた。なぜか気合が入ると関西弁になるヲカダ。

  ハセツネの後半と同じく、苦しくなると甘いものは体が受け付けなくなる。水が欲しくなる。本当は糖分の少ない生理的食塩水的なものがよいのだと思う。

  35kmを過ぎると、ゴールを意識し始めるので、気合の世界になる。不思議なものだが、人間、気合でピッチをあげられるノダ。貯金はあるが、4分30秒/kmは死守しなければならない。38km地点でようやく向かい風の土手からおさらばする。セブンを過ぎて橋にかかると、たいした上り坂ではないのだが、もはやトルクのない足では減速してしまう。うつむいて走っていると、併走している車から少女が「ガンバレ〜」と声をかけてくれる。すでに意識は朦朧としているのだが、こういった外野の声で目覚める瞬間がある。時計を見ると残り3kmで15分以上ある。これはアキレス腱でもぶちぎれない限りサブスリーは達成だろう。でも喜ぶ余裕すらない。

  今ならサブスリー達成で満足するのではなくすぐさま55分切りを意識するノダなどと思えるのだが・・・この期に及んで歩きたくなる衝動に駆られているのだから、いかに肉体を精神が追い込んでいるのかがわかる。

  最後の1kmになっても永遠と思われるスタジアムに入るまでのストレート。走っても走っても最後の曲がり角は近づいてこない。でも夢にまでみたサブスリーの達成の瞬間が刻々と近づいてきている。ようやく最後の曲がり角を過ぎ、スタジアムに入る。人々の歓声が聞こえる。いままで何度か踏んだことのあるアンツーカ。いつ踏んでも異常にやわらかい。もちろんラストスパートなんてできないのだが、ゆっくりと左にカーブしながらゴールはゆっくりと近づいてくる。やがてグロスタイムの掲示板が見えてくる。2時間56分台を示している。いったいどうやってゴールしようかなどと思いながらゲートをくぐる。。。

  いつもどおりストップウォッチを止めたら、周囲から「やったーぁ!」という声や「ぐぁー」などという叫び声があがる。地面に転がって泣いている人もいる。おそらくみんなも目指したサブスリーなのだろう。自分も小さくガッツポーズを作ってみたが、なんだが気恥ずかしくて、平静を装って出口に向かった。止めどもなく涙があふれるかと思いきや、一滴の涙も出てこなかった。あっけなかった。とぼとぼ歩いていると、ボランティアの女子中学生がフィニッシャーズタオルを肩にかけてご苦労様と言ってくれる。一瞬抱きしめたくなったが、忍の字でガマンした。スタジアムの外にでて喜びに満ち満ちたランナーたちをみて本当に幸せな気分になったが、自分の結果にも大いに満足したのだが、、、今後の、さらにその先の目標のことを考えると、来年の今頃はどんな気分でこのスタジアムをでるのだろうと、ふと思った。。。

 *** レースを終えて ***

 当面の目標だったサブスリーを達成したけれど、たとえばハセツネを8時間台でゴールしている人はやはりフルでも2時間45分程度の走力はある。ロードを速く走れる力はトレイルに絶対必要だ。これだけトレイルのレースが増えてきたのだから、自分もどんなレースでもいいから結果を出したい、そんな欲が出てきた。
  今後のフルの目標はサブ50。自分のポテンシャルを考えると究極の目標かもしれない。成果と努力量の相関から考えれば、月間500kmは必要かもしれない。いや、努力量を距離だけに期待することはもはや無理かもしれない。それこそ、安易に考えるのならば、走った距離に裏切られる瞬間に出会うことになるかもしれない。



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