第14回日本山岳耐久レース

平成18年10月8-9日

レースの詳細(公式HP
 
リザルト
男子総合65位 出走者2004名 完走者1515名

第1関門 3時間29分41秒
第2関門 6時間54分40秒
第3関門 9時間45運58秒
総時間 11時間14分8秒

<レポート>
 朝、6時40分頃家を出て上信越から関越、圏央を経由して五日市へ。約2時間半。高速代は5000円ちょっとしてビビッタが、日の出ICから会場までは30分もしないでつくことができた。駐車場は僕がはいってから2,3台で満車になった。
 昨年は雨の中の大会だったらしいが、今年はピーカンである。ハイドレーション2Lとペットボトル500mlで行こうと思っていたが、この暑さでは足らなくなる可能性もあると考え、もう1本持っていくことにした。また、食料もいままで体験したことのない70kmという長丁場を考え、おにぎりや大福などやや重めのものも持っていくことにした。ヘッドランプや携行が義務付けられている防寒着などをいれると10Lのリアクターはパンパン、ズッシリになってしまい、ちょっと不安を感じた。スタートまで時間があったので車でゴロゴロしながら居眠りしたり、地図を眺めたりして時間をつぶした。誰か知り合いが参加していると気もまぎれるのだが。

  会場まで行き、開会式を迎える。今年は海外から韓国の選手やバスクのチームが参加し、いまやトレイルランニングの教祖になっている石川弘樹さん、横山さん、鏑木さんなど、すごいメンバーが勢ぞろいした。いったいどんなタイムが出るだろう。今日のこのコンディションからすれば、7時間台が生まれるかもしれない。

スタート〜第1関門

 初参加だったため、スタート時の要領がよく分からなかった。しかし、予想ゴールタイムの看板が掲げられてあり、それぞれ自己申告制ではあるが、並ぶようになっていたのであまり場所取りについては気にしていなかった。しかし、スタート直前になっても看板どおりにならぶ気配はまったくなく、自分は全体の真ん中くらいからのスタートとなってしまった。
  よーいどんでスタートしてもなかなかスタート地点にたどりつかない。やっとスタートしても最初から歩いている人はいるし、どう考えてもランというより登山に向かう感じの人がほとんどで人を抜かすのに消耗する。また、トレイルランの宿命だが、コースが狭いので抜かしたくても抜かせないのである。
  少しずつ抜かして順位を上げるが、止まりに発生する待ち時間の間に、あたりの人に去年のタイムを聞いてみると、14時間程度の人が多く、焦る。できれば、12時間をきりたいと考えていたので、早くそれくらいのタイムをねらっている集団に合流したいと急ぐ。
  しかし、ロードレースならさっさと抜けるのだが、1本道だから順位を上げるのは容易ではなく、結局第1関門についたのが、3時間30分かかってしまった。10-20分はロスした感じだ。

第1関門〜第2関門
 ここから三頭山まではアップダウンの繰り返しだ。このレースは午後1時発なので、途中で日没を迎える。途中でオシッコとヘッドランプの取り出しのために一度コースを外れる。第1関門を過ぎて少しするとハイドレーションの水がなくなった。ハイドレーションのシステムは走りながら水の残量が分からないため、勘で推定するしかない。あとペットボトル2本分だけれど、ずっと上り続きで心細くなってきたため水を節約し始めた。するとそのためか、ももの筋肉がつりそうになってきた。いままでこういうことを経験したことがなかったので焦るが、アミノバイタルやパワージェルを注入して、少し休むと復活した。

  ヘッドランプを付けた夜間走行は、レースでは未体験だったが、昔は山帰りによくやった。例えば、屏風岩を登って屏風の頭〜涸沢に抜け、涸沢でおでんとビールを食べてから、横尾までレースをするのだ。途中から暗くなるのでヘッドランプを出して走った。結局、その時の感覚で走ることができた。特に問題なかった。

 今回は試走をしていなかったので距離感覚がなく、ペース配分が難しかった。なかなか三頭山に着かなくていらいらするし、山での夜間走行はしばしば距離感を失わせた。登りでの腿はあいかわらずつりそうだったが、意外と人間の身体は頑丈にできていて、なんとかもってくれた。
  第2関門につく直前に水は完全になくなったけれど、気温も下がってきたので何とかなった。

第2関門〜第3関門

 第2関門では1.5Lの給水がある。給水量が決められているのがキビシーが、隣の人が500mLくらい水を返していたので、まよわず「ください!」といって水をもらう。しばらく水無しで走っていたので、地面に腰を下ろしてこの水で大福をゆっくり食べる。水がないと食べ物も喉につっかえて食べられないのだ。
  2,3分休憩の後、走り出す。第1関門までのタイムを縮めるために。ここでは腰を下ろして待ったりしている人が多かったので、さっさと行けば、順位を上げられる。

  少し前からルートが平坦になってきて走れるセクションが多くなってきた。やっぱり走りに来たのだから、走れるほうが気持ちよい。気分も乗ってくる。
  ここから第3関門までの間には大きなピークが2つあって、そこでの上りにまたまた消耗する。三頭山手前の急坂も結構きつかったが、ここもきつかった。そこを過ぎてからは下りが主体となったので走ることができた。下りで抜くことが多いということは自分は下りが人より少し早いのかもしれない。御岳の手前では林道が続いたが、普段ロードを走っているので、結構、このセクションでは歩くこともなくそれなりのスピードで走ることができたように思う。

第3関門〜ゴール
 ようやく、御岳の第3関門へ。12時間をきるためにはここに10時間ちょっとで入りたかったが、9時間45分で入ったので、どうやら12時間は切れそうだ。がんばれば、11時間の前半にもできそうだったので色気が出てきた。がんばってゴールに向かう。もうここからはほとんどが下りのはずだ。いっぱい抜いてやろう。
  御岳の温泉街を抜け、下り始める。前にヘッドランプの明かりがチラチラ見え始め、どんどん接近し、やがて体やザックについている反射材が光るのが見える。それからさらに近づいて、タイミングを見計らって一気に抜く。抜くときは中途半端に抜くて後をピッタリ疲れると逆に疲れるのですばやく抜き去るようにした。その瞬間はとても気持ちがいい。たいていの人は第3関門以降タイムを落としているようだ。僕は第1関門までがスローペースだったせいか、後半がんばることができ、20人くらい抜くことができた。これには満足である。
  木の隙間から街の夜景が見え始め、街の明かりがどんどん近づき始める。あと、数キロでこの苦行ともおさらばできると思うと、自分でも不気味なくらい力が湧いてくる。ようやく舗装路に抜け、ゴールが見えてきた。午後一時発なので11時間をきれば、今日中にゴールできるのだが、残念ながら10数分足らなかった。近くに民家が多くあり夜中であるので派手なアナウンスはないが、ゴールの瞬間は皆が拍手してくれた。約2000人出走して65位だから上出来だろう。しかも初めてのコースだったし。走っている途中では、もう来年は出ないでおこう、と思ったが、確実に来年もエントリーしていると思う。目標は10時間30分切り!

<レースを終えて>
この夏はハセツネの準備として何本か山岳ランを行った。1本長いのを走ると、平日は疲れが残って走れないのだが、何本が長いのを走ったので、下りの筋肉はついたかもしれない。 今回の反省としてはやや荷物を多くしてしまったことと、スタート時のチョンボだろうか。来年はチームエントリーして楽しみたいけど、誰か仲間はいないだろうか・・・
 

食料等:( )内の数字は残量
ハイドレーション2L、アミノバリュー500ml×2、おにぎり2(2)、パワーバー3(2)、パワージェル4(0)、
スニッカーズ1(0)、キットカットバー1(0)、SOYJOY6(2)、アミノバリュー顆粒3(0)、大福2(1)


ザック:リアクター10L、 シューズ:バスクライトスピード、
装備:カッパ上(モンベルU.L.)、トップス:ユニクロTシャツ、ボトムス:セミパン
アームウォーマー、ロンT、ピンチパック小

ついにきちゃった。エー天気。 有名人がいっぱい
第2関門。唯一の給水地点。  
ゴォォォーーール!直後。 完走賞。

 



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